Drインタビュー(脊椎圧迫骨折の治療法BKPについて)

戸川大輔 先生 近畿大学奈良病院 整形外科・リウマチ科 教授

BKP治療との出会い

初めてBKP手術を見学したのはアメリカ留学中の1999年のことでした。当時、日本にはない治療方法でしたので、非常によく覚えています。当時の日本での脊椎圧迫骨折治療は、安静、臥床が基本でした。BKPは骨折の治療の原則に基づき、整復、固定を行うもので、しかも患者様への侵襲が小さく、驚きとともに手術を見学しました。

BKP治療の意義

初めてのBKP手術見学後、安全性や有効性について様々な基礎実験、臨床研究を約5年間行いました。ご高齢の方が手術を受けられる機会が多いこともあり、安全性が絶対条件です。従来の骨粗しょう症性圧迫骨折(今は椎体骨折と呼びます)に対する保存療法が無効である、なかなか治りづらい骨折に伴い、体動時の腰背部痛がある方の治療選択肢になると思います。

BKP治療経験の中で・・・

脊椎圧迫骨折がなかなか治らず、体動時の痛みを長らく抱えた患者様を診ると、かなりつらい思いをされていることがわかります。もちろん詳しい検査が必要ですが、BKPが安全かつ有効に施行できる骨折状態であれば、症状が改善するチャンスがあります。

患者様・ご家族の皆様へ

まずは適切な医療機関を受診してください。ホームページにも書いておりますが、骨折の治療と骨粗しょう症の治療の両方を適切に行うことが重要です。また、BKP手術が終わっても、しっかりと骨粗しょう症の治療を続けて、さらに続発する骨折を予防することも非常に重要ですので、心に止めておいてください。

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