脊椎圧迫骨折の新しい治療法BKP

脊椎圧迫骨折の新しい治療法 − BKP治療法

Balloon Kyphoplasty【バルーン カイフォプラスティ】(略して「BKP」と呼ばれています)は、1990年代にアメリカで開発された、新しい治療法です。
この治療法は、世界で80万件以上の脊椎圧迫骨折に対して行われています。日本でも治験を行い、その安全性と有効性が確認され、2010年2月に厚生労働省の承認を得、2011年1月より公的保険が適用されるようになりました。


「BKP」とはどんな治療法ですか?

脊椎圧迫骨折によってつぶれてしまった椎体を、骨折前の形に近づけ、椎体を安定させ、痛みをやわらげる治療法です。
BKP治療には、バルーン(風船)状の手術器具や医療用の充填剤(骨セメント)を使用します。
BKP治療の特長は、短時間の手術(約1時間以内)で、早期に痛みの軽減が行えること、生活の質(QOL)の向上が期待できることです。

動画で見るBKP治療(0:37)



BKP治療の手術方法

BKP治療の手術は全身麻酔をして行います。
ベッドにうつぶせに寝た状態で背中を2ヶ所(1p程度)切開し、
手術にはレントゲンの透視装置を使用します。

BKP治療法の切開跡
BKP治療法の切開跡


 

BKP治療の手術フロー

>BKP治療の手術方法1
背中から針を刺入し、骨折した椎体への細い経路を作ります。そこへ小さな風船のついた器具を入れます。

BKP治療の手術方法2
椎体の中に入れた風船を徐々に膨らませ、つぶれた骨を持ち上げて、できるだけ骨折前の形に戻します。

BKP治療の手術方法3
風船を抜くと、椎体内に空間ができます。その空間を満たすように、骨セメントを充填します。

BKP治療の手術方法4
手術は1時間程度で終わり、骨セメントは手術中に固まります。


BKP治療の手術対象となる方

骨粗しょう症による脊椎圧迫骨折の患者さんで、十分な保存的治療によっても背中の痛みが改善されない方がBKP治療の対象になります。
ただし、骨折した骨の数や形、全身の健康状態等によっては、 BKPを安全かつ有効に行なうことができないためにBKP治療の対象とならない場合もあります。

BKP治療の手術等に伴うリスク

Balloon Kyphoplasty(BKP)は、専門のトレーニングを受けた先生が手術をされますが、ほかの手術と同様、患者さんの状態により手術を受けることによる一般的なリスクや、骨セメントを使用することにより発生するリスクなどがあります。
また、他の骨も折れやすくなっている場合には、更なる骨折を防止するための骨粗しょう症の治療やコルセット治療が必要です。
詳しくは、担当の先生にご相談ください。

退院後の生活

退院後は、手術後の骨の状態を診るため、定期健診を行います。 手術を受けたところや、その周辺に痛みが再発した場合は、すぐに担当の先生にご相談ください。
また、骨粗しょう症の患者さんは、脊椎圧迫骨折の手術とは別に、骨粗しょう症の治療と定期的な健康チェックが必要となります。

 

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